書店員Nの命削ってオススメします! 第14回
『先生はお兄ちゃん。』編
書店員N実話劇場
- 千葉店アルバイトD嬢(以下D)
- 某有名シュリンクメーカー女性営業(以下営)
平日の昼下がり。某シュリンクメーカーが発行してるパンフレットを、D嬢に見せる女性営業。
- 営
- こんな風にですね、書店の担当者さんにもご登場頂いてるんですよー
- D
- へー、ホントですね、コラムとかも自分で書いてるんですか?
- 営
- そうなんです、やっぱり現場の方のほうがよくわかってらっしゃいますから。みなさんお上手ですよ
- D
- へー(ここで何かピンときたD嬢)。あ、そうそう、うちのM谷(書店員Nの本名)もですね、雑誌にコラム書いたりしてるんですよ。どうですか今度うちのM谷も
- 営
- へえ、ホントですかあー(1オクターブ上がる声)、もうぜひともぜひとも!
- D
- えーとですね、ちょうどよかった、この前載ったのがここにあるんですよ(平台に置いてあった『現代視覚文化研究 Vol.2』を持ってくる)
- 営
- わあ、すごいですねー、ホントだあ~
- D
- えっと、ああこれこれ(本を開いて『このガチシスプリがすごい!』のページを営業に見せるD嬢)
- 営
- どれどれ~(差し出されるがままに読み出す営業)
- D
- (数分置いて)いかがですか?
- 営
- ……あ、いや、こういうのはちょっと
他にも若干まともなコラムも載っているにも関わらず、なぜわざわざ冒頭で「本当に実の妹とやっちゃったマンガ群を指す総称です」とか宣言してる頭のおかしい文章をセレクトするのか、D嬢には諸々問い詰めたいことが100の質問ほどにあるのですが、ひとまずそれは置いておいて、実の兄とやっちゃう妹を応援するガチシスプリ連盟が次に強力に推薦するのが、今回紹介する『先生はお兄ちゃん。』です。
本来ガチシスプリ道的には、お兄ちゃん大しゅきーな妹なんて邪道なんです。それはなぜか? そんな妹は現実には存在しないからです。
『恋風』の七夏は別格中の別格、殿堂入りした妹だけが許される特別待遇なんです。
現実の妹とは兄のことを良くてせいぜい空気扱い、むしろゴミ、ムシ、汚物、ありとあらゆる軽蔑と哀れみの視線が降り注ぐ、最底辺の生き物としか認識してないのです。
しかしそんな妹がふとした瞬間に見せる、ささやかな、ほんのわずかな身内としての嫉妬。これですよ、このギャップが愛しくてせつなくて心強くて僕らを鷲づかみにするんですよ!!
その点では『○本の住人』ののりこちゃんなんかは大変良かった。今はバカにしてる兄だけど、実は4歳児ぐらいの頃は大好きだった事実にもだえるのりこ。あと友達のみかちゃんとかが兄に頭なでられてると、ちょっとおもしろくないのりこ。素敵! 素敵すぎるぜのりこ!!
さて、そんなわけで今回の妹『先生はお兄ちゃん。』の桜木まゆ。単行本の表紙帯には「ツンツンツンツンツンツンツンツン……(ちっちゃく)デレ」という秀逸なアオリが入っていましたが、おいおい、1巻を見る限りちっちゃいデレすらどこにも入ってねーぞ!
担任である兄の机の上に飾られた自分のグッズを怒りながら捨てるまゆ。「お兄さんに似てないねー」と言われて「それが自慢です」と答えるまゆ。兄がなくしたメガネの場所を教えて「持ってくればよかったのに」と友人に言われたまゆは一言。「さわりたくない」
あげくに兄と保険医の月子先生のデートシーンを目撃したのに、次の瞬間映画のハムスター将軍に夢中になって即座に忘れ、更にそのことでウソをついた兄に対して暗転までして盛り上げておきながら、次の回の冒頭で「どうでもいい」とあっさり終了。
ないよ! この妹にデレ部分は一切ないよ!!
まあ、でもあれですよね。ここからすごいんですよね。
今までのはこれから起こる妹激萌えストリームへの、いわゆる「ため」なんですよ。
神様が不思議な力でとか、悪魔が淫靡な媚薬を一服持ってとか、マッドサイエンストが脳の中枢神経をいじってとか、そうしていつしか兄との禁断の愛に溺れたまゆが、抗いきれない快楽の罠へと陥っていく、二次元ドリームマガジンばりの怒涛のエロティクス展開が待ってるんですよね。
きっとそうだ、そう決めた! ガチシスプリ認定!!

- タイトル
- 先生はお兄ちゃん。 (1)
- 著者
- (著)テンヤ
- 発行
- 芳文社
- 発売日
- 2008-02-07
- 価格
- ¥ 600(税込)











